月刊へら専科

(1998年2月号より抜粋)


へら専科 サリー伊藤のまるごと釣り遊び

忍野八海の池&旨いカレーだ

P20〜P23

あの糸井重里氏が「世界一のカレー」とまで絶賛したのが富士吉田市の「糸力」のカレーだ。
……
これは何が何でも行ってみなくては!
と言うことで伊藤氏が、釣りとカレーのプランをたてたらしい…。

 糸力、はじめてこの名前を聞く人は一体何のことやら…と思うだろう。知ったかぶりをするひとならば「ウン、それはライン自体が持つ力だよ!」とでも言ってしまうかもしれないが、「糸力」とは富士吉田にある地酒屋の名前なのです。じゃー全然ヘラ専科と関係ないじゃないの、と言われればこれまたそのとおり。そう、今回は地酒屋から生まれた「カレーライス」がどうしても食べたくて、ついでにちょいと釣りをしてみよう、と言うプランになったのでした。
 通販生活って知ってますか、その97年秋号にドーンとこのカレーライスが掲載されていました。見た瞬間からこれはイイゾ!とピンときて、糸井重里の熱の入れ方も半端じゃなかった。
いつしか俺も食ってみて〜症候群は益々ヒートアップし、とうとう12月の富士行きとなったのです。
 上吉田に住む知り合いのおばちゃんにアポ無しで電話を入れ調べてもらうこと20分。「場所わかったわよー」の返事に感動したのは言うまでもなく、いつしか切り取ってきた通販生活に目を通し続けていた出口編集長も小さなガッツポーズを見せていた。
……
その後伊藤氏はカレーのことが気になって釣りどころではなかった様である…。
富士吉田市下吉田にある地酒屋「糸力」前にて。
紹介したカレーだけでなく、地酒屋料理もおいしかったよ!
無事釣りを終えた一行は「糸力」に向かった…。
 「撤収」の掛け声に誰一人と不満を漏らすものはいない。あっという間に道具が片付けられ、待ち合わせの場所へ車は進んでいく。
 オー、これでかなりの確立であのカレーが食える。そして、市街から民家の並ぶ細い路地にさしかかった時雑誌で見た「糸力」があった。
 狭い駐車場は満車状態でやっぱり混みあっている。普通なら、「待つんじゃ冗談じゃないぜー」となってしまうが、この日ばかりは違う。借りてきた猫のようにそそくさと店の中に入りおとなしく順番を待つ。しかし、待たされていると言う感覚もなく、みんなしてまわりをキョロキョロと知らず知らずに見渡してしまう。
 常連サンから見れば一発で初めての客だなーと思われるほど我々一向は落ち着きがなかった。そしていよいよオーダー、ビーフカレーが600円(注:現在は650円)で驚くぐらいに安い。編集長も同じモノを頼み、小室君はココナツカレーを注文。
 そして、結構待つ時間があり、より一層期待感は増していく。この時間配分も考慮されているのか、というぐらいでスパイスの香りにヘロヘロになりかけた時、遂に僕のカレーが出てきた。
 色も香りもふくよかで具はかなり小さくなっている。作り上げるのに5日以上も必要とするだけにルーはサラッとしているのだが実に濃厚そうだった。
 一口目、ルーとライスが口の中で崩れ、その瞬間に鮮烈なスパイスが香りだつ。余計な表現やゴマすりなしにただただ「うまい!」に尽きる。
 2口目から半分までは誰も口を聞かずに食べまくった。この頃から徐々に体が熱くなり、ガラムマサラのスパイスが効いてくる。この時間差もうれしい限りで2度目の満足感を味わうことができた。
 ココナツカレーは食べ終わる頃に「ココナツ」の甘い香りが舌に残り、これまた深い味だった。最後の一粒まできれいに食べ終え、お皿についたルーをナンで掻き集めたくなるほど残すのが惜しい、そんなカレーでした。
実現した「糸力カレー」との出会い。それは予想をはるかに上回るものだった。今回参加できなかったアジジ浜口氏ならば、「コレハウマイヨー」と絶賛したことだろう・・・・・
今度は大将に声を掛けてください…。